校長からのご挨拶
2026年、桜美林学園は前身である北京崇貞学園から数えて105年目を迎え、「キリスト教精神に基づく国際人の育成」を建学の精神として大切に継承し、新たな時代に向かって歩みを始めました。
創立者清水安三は早くから世界に目を向けていた人でした。彼は同志社大学卒業後、キリスト教プロテスタントに属する組合教会から第1号海外宣教師として中国にわたります。中国でのキリスト教宣教と同時に、飢饉にあえぐ子どもたちや貧困の苦しみの中で教育を受けられない子女のために学校教育を始めたのが、中国北京に設立した崇貞学園(1921年)です。
その学び舎では、戦前戦中の時代にもかかわらず、中国・朝鮮・日本人の子どもたちが互いの民族的、文化的背景の違いを受け容れ尊重し合う「愛の学園」と呼ばれました。それは現代の国際ボランティアとインターナショナルスクールの原型でもあります。
敗戦後、日本に引き揚げた清水安三・郁子夫妻は、荒廃した日本社会の新たな復興と「世界の平和の架け橋」となる人の育成を心に誓い、キリスト教精神に基づく「隣人愛と学而事人」をスクールモットーとして、東京町田市に桜美林学園を設立しました。
私たちが生きるグローバルな社会は、加速度的に進化を遂げ、新たな社会変化とともにより一層多様化しています。激変する社会の中でも、一人ひとりに与えられた賜物(神からの与えられた能力や個性や恵み)を積極的に磨く力、高い知性と深い知恵に裏付けられた確かな学力、他者の尊厳を守り寄り添い共に生きる対話的な力、真実を求めて協働する力、新しい時代を世界の平和に向かって切り開き新たな価値を創造する力が必要です。
桜美林中学校高等学校は、そのための恵まれた学習環境、多様な国際交流プログラム、夢の実現に向けた教育プログラムを用意しています。桜美林での出会いと学び、その経験が、皆さんをグローバルな世界で、世界の人々と共に新しい価値を創造し、夢と希望を与える人へ成長させてくれるでしょう。
そして本校は、これまで大切にしてきた教育を礎に、これからの社会に向けてさらに進化してまいります。アントレプレナーシップ教育を軸に、国際理解教育やユネスコスクールとしての学び、そしてDXの推進を通して、生徒一人ひとりが自ら問いを立て、行動し、価値を創り出していく力を育んでいきます。
変化の激しい時代だからこそ、知識だけでなく、人とつながる力や他者を思いやる心、そして社会に貢献しようとする志が一層重要になります。本校は「学而事人」の理念のもと、学びを自分のためだけでなく、社会のために生かすことのできる人を育ててまいります。
教育は与えられるものではなく、ともに創り上げていくものです。これからも、生徒・保護者・地域の皆様とともに、新しい教育のかたちを創り続けてまいります。どうぞ本校の取り組みにご期待ください。

